日報と基幹システムとの連携で実現する個別原価管理
こちらでは3つのステップに分けて個別原価管理のオプションについて説明します。
実現させるのはこの結果
案件別に利益を出せているのかどうか判断できる結果の一覧表を出力させます。
クラウドサービスの連携で必要なデータを手に入れる
今回、nanotyの方で連携するクラウドサービスはピー・シー・エー株式会社様の『PCAクラウド』と、サイボウズ株式会社様の『kintone』となります。
PCAクラウドは『PCA会計X クラウド』『PCA商魂X・商管X クラウド』『PCA給与X クラウド』との連携となります。
1. 案件別経費精算
案件別にかかった経費を管理できるようにします。
経費精算の承認フローは『kintone』のアプリと『nanoty』を連携し、『kintone』と『PCA会計X クラウド』との連携で、案件別の直接経費の管理を実現させます。
nanotyとkintoneを連携することで、nanotyの日報明細にkintoneの登録ボタンが表示されます。ここから日報明細の案件情報を持たせたままkintoneアプリを起動させることができるようになります。
アプリが起動すると、案件コードと案件名が自動で入った状態で経費の申請ができるようになります。経費の精算方法については、各社で定めた提出方法、承認フローとなります。
kintoneとPCA会計X クラウドと連携することで、nanotyから引き継いだ案件情報と経費精算の情報が仕訳伝票の摘要に登録されます。
PCA会計X クラウドの摘要一覧で、案件コード別に表示するルール(条件)を設定することで、特定の案件コード別に経費がどれだけかかったのか一覧を作ることができます。これにより、案件別に経費がどれだけかかったのか確認することができるようになります。
2. 案件別人件費(コスト)
案件別にかかった人件費をnanotyの案件別・社員別 時間集計の結果と、PCA給与X クラウドで管理している社員の給与データから算出できるようにします。
鈴木さんを例に説明していきます。
nanotyで登録されている日報から、鈴木さんの1ヵ月間の就業時間の情報と、PCA給与Xで管理している鈴木さんの1ヶ月の給与から、1時間あたりの鈴木さんの人件費を算出いたします。
※給与データはnanotyのデータベース及びPCAクラウドで管理しているデータベース以外の環境に保持することがございません。計算結果のみ個別原価管理で使用いたします。
次に、案件別にかかった作業時間の集計結果と、先ほど算出した1時間あたりのコストを掛け合わし、案件別にかかった人件費を算出いたします。
図は1つの案件に3名の社員が関わっているため、それぞれの1時間あたりの人件費と、作業時間から合計の人件費を結果として出しています。
3. 1と2のデータから案件別の損益を導き出す
nanotyに用意した企業別の原価計算機能を使い、1と2で紹介した「案件別の直接経費」と「案件別の人件費」のデータと、『PCA商魂X・商管X クラウド』の案件別売上データから案件別の損益が確認できる一覧表を出力できるようになります。原価計算はそれぞれの起業で異なるため、計算方法以外にも、固定費や変動費といったそれぞれの企業に合わせた計算方法をカスタマイズ対応でご用意いたします。
オプションを導入していただいたお客様には、集計機能の項目の中に、原価管理オプションの機能が追加されます。こちらから指定した月の原価管理のシートを作成し、ダウンロードすることができるようになります。
このようにダウンロードしたシートでは、案件別に損益の確認ができるようになります。CSVで出力されるため、Excelで加工し、それぞれの企業で使いやすい形に調整することも容易にできるようになります。クラウドサービスを連携させることで、これまでExcel等で長い時間をかけて、手動で作っていた個別原価管理のデータが、ボタン一つで簡単に出力できるようになります。作業効率を上げるとともに、経理や経営層は出力結果から分析、改善法を考える時間を作ることができるようになります。