
はじめに
葉梨こども園(静岡県藤枝市)は、2021年4月に、葉梨幼稚園から葉梨こども園へと移行しました。また、同年に新園舎へと移転し、豊かな自然の中で伸び伸びと生活をしています。
今回は葉梨こども園の先生たちに、nanoty導入に至った背景や課題・導入後の変化についてお話を伺いました。
【抱えていた課題】口頭中心の共有による伝達漏れ
これまで職員間の情報共有は、正規職員については朝礼での口頭伝達が中心で、パート職員やその場にいない職員には後日あらためて口頭で伝える運用を行っていました。
しかし、パート職員の増加や職員の欠席などがある中で、「誰に・何を・どこまで伝えたのか」を把握することが困難に。
また、業務開始後に改めて説明する時間が必要となり、非効率さも課題として感じていました。
職員室のホワイトボードや日誌、回覧ノートなども活用していましたが、日々の業務に追われる中、それらを確認する時間を十分に確保できないのが実情。
結果として情報共有は口頭に頼らざるを得ず、「情報が全職員に均一に行き渡らない」「聞いた・聞いていない」などの問題が発生していました。
職員数が多い中で、全員に同じ情報を確実に伝える手段がないことが、大きな課題となっていました。
nanotyを選んだ理由とは
このような背景から、職員間の情報共有を効率化するシステムを探していたところ、園で利用している保育ICTシステム「パステルApps」と同じサンロフト社が提供する「nanoty」を知り、相談のしやすさや導入前後のサポート体制への安心感が導入の決め手となりました。

【成果1】誰でも使える仕組みで、情報共有の負担を軽減
導入当初は「どこをどう操作すればよいのか分からない」と戸惑う職員もいましたが、実際に使い始めるとすぐに操作に慣れ「思っていたより楽」「これなら続けられる」といった声が増えていきました。
パソコン・iPad・スマホのいずれか好きな端末から操作できるため、スマホ入力を好む若手職員やキーボードに強い職員など、それぞれ多様な入力手段を選んで入力・閲覧できたり、下書き保存が可能だったり、自分のタイミングで情報確認できる点などが使いやすいと好評です。
パート職員にとっても負担が少なく、無理なく情報共有に参加できる仕組みだと思います。
【成果2】口頭説明が減り、業務とコミュニケーションがスムーズに
nanotyの導入により、これまで必要だった口頭での説明時間が大幅に削減され、業務効率の向上を実感しています。
「もう見てきたよ」の一言で話が進むようになり、職員同士のやり取りもスムーズになりました。
職員室やクラスにいなくてもスマホからいつでも情報を確認できるため、出勤前に朝礼内容や行事の時間を事前に把握する職員も増えています。
その結果、業務開始時の連携が取りやすくなり、会話も自然に始められるようになりました。
また、休みの職員も情報をキャッチできるため「情報が行き渡らない」という課題の解消につながっています。
【成果3】「見える化」が確実な情報共有を実現

パステルAppsのメール機能と併用し「nanotyに掲載済み」と通知する運用を行うことで、情報の見落としを防いでいます。
nanotyでは記事ごとに既読/未読が確認できるため、未読の職員に個別で声をかけることが可能となり、結果として職員間のコミュニケーション促進にもつながっています。
nanotyでは写真も添付できるため、特に事故報告では、口頭説明で伝わりにくかった状況も視覚的に共有でき、理解のスピードが早まりました。
また、全体シフトとは別に、乳児部では出勤日・研修・休みをnanotyのカレンダーで管理。誰が当日不在なのかをすぐに把握でき、部門ごとの人員状況を効率的に見える化できるようになっています。
【次のステップ】活用の幅を広げ、情報の一元管理とペーパーレス化へ
現在は、園日誌、月案、週案、会議録、事故報告を中心にnanotyを活用していますが、ファイル添付(Excel・Word・PDF)機能についてはまだ十分に活用しきれていないので、今後は活用の幅をさらに広げ、ペーパーレス化を進めていきたいと思います。
また、発表会などの行事を年度別に分け、振り返りや関連資料を一元管理したり、既存書式のテンプレートをnanotyに組み込んで研修報告と研修資料を共有するなど、現在の活用を土台としながら活用範囲を段階的に広げ、さらなる職員の負担軽減や園全体の業務効率向上につなげていきたいと考えています。
