日報は基本的に毎日記入して、保管することで業務内容や所感を振り返ります。しかし、毎日書くことによってかさばるため、オフィスでの保管が問題となります。どのように保管する方法があるのかまとめました。
日報の保管期間
会社で作る書類は、その種類ごとに法律によって保管期限が定められています。例えば取引関連の契約書や決算書類、領収書も保管期間が決まった書類です。では日報はどうでしょうか。日報の保管期間を紹介します。
法律で定められた期間は3年間
法律では書類ごとに保管期限が定められています。3年間の保管期限は以下の書類です。
文書名 | 起算日 | 根拠条文 | |
総務・庶務部門 | 四半期報告書、半期報告書およびその訂正報告書の写し | 内閣総理大臣に提出した日 | 金融商品取引法25 |
官公署関係の簡易な認可・出願等の文書 | 出願・受領日 | ||
業務日報、社内会議の記録、軽易な契約関係書類、参照の必要性のある文書など | 記録・作成日 | ||
人事・労務部門 | 労働者名簿 | 死亡・退職・解雇の日 | 労働基準法109、労働基準法施行規則56 |
賃金台帳(国税通則法では7年保存を義務付け) | 最後の記入をした日 | ||
雇入れ・解雇・退職に関する書類 | 退職・死亡の日 | ||
災害補償に関する書類 | 災害補償の終わった日 | ||
賃金のその他労働関係の重要書類(労働時間を記録するタイムカード、残業命令書、残業報告書など | 完結の日 | ||
企画業務型裁量労働制についての労使委員会の決議事項の記録 | 有効期間の満了後 | 労働基準法施行規則24の2の3 | |
労使委員会議事録 | 開催日 | 労働基準法施行規則24の2の4 | |
労災保険に関する書類 | 完結の日 |
労働者災害補償保険法施行規則51 | |
労働保険の徴収・納付等の関係書類 | 労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則70 | ||
家内労働者帳簿 | 最後の記入日 | 家内労働法施行規則24 | |
派遣元管理台帳 | 契約完了の日 | 労働者派遣事業法37 | |
派遣先管理台帳 | 労働者保険事業法42 | ||
身体障害者であることを明らかにすることができる書類(診断書など) | 最後の記入日 | 障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則45 | |
家内労働に関する帳簿 | 完結の日 | 家内労働法施行規則24 |
3年保存が必要な書類は上記にあげたものです。法律によって業務日報や会議の記録は3年間の保存が義務づけられています。
企業では法律に定められた期間書類を保存して、提出を求められたときにはすぐに提出できるようにしておかなければいけません。日報に関しても個人に管理を任せるのではなく、社内でルールを設ける必要があります。作成、保管から破棄などの処分まで適切に遂行できるように社内ルールを策定しましょう
保管期間を過ぎた時の対処法
書類は保管しなければならない期間は定められているものの、それ以降の処理については定められていません。保管期限を過ぎれば業者を使って処分する企業もありますが、必要に応じて保管し続けている会社もあるでしょう。会社でルールが決まっている場合は、それに従ってください。
ただし、保管期間が過ぎた書類がたまり続けるとオフィスのスペースを圧迫してしまいます。倉庫の空きがなくなってしまうことも考えられるでしょう。
紙媒体の書類については必要なものだけスキャンして破棄するなど、臨機応変にルールを定めましょう。データ保管にすることで、検索しやすく、紙を手で探す手間も省くことができます。
日報を保管・管理する際のポイント
日報は企業によって運用の方法が違います。また日報の管理方法も職場によって違いがあるでしょう。日報を保管、管理するときに考えておきたいポイントをまとめました。
過度に細分化しない
書類を管理するときに陥りがちな失敗が過度に細分化して、逆に面倒になってしまうものです。例えば管理する場所や格納ファイルをあまりにキッチリ細かく分類すると探すとき、取り出すとき手間がかかります。
またデータで残す場合もフォルダを細分化しすぎると目的のファイルやドキュメントを探すのが大変になります。ファイルやフォルダは細分化しすぎずに、大まかにカテゴリ分けして保存するようにします。データで保存している場合は全文検索することができるので、細分化しなくてもすぐに必要な書類を探すことができます。
保管期間が過ぎた文書は破棄する
書類やファイルはそのままにしておけばどんどん増えていきます。これはデジタルであっても、紙であっても変わりません。いつまでも残しておけばオフィスのスぺースやパソコンの容量を圧迫して管理の手間も増えてしまいます。
書類の大半は、永年保存は必要なく、数年たてば破棄しても良いものです。しかし、保管期間を決めておかないと不要なものまで保存され続けてしまいます。書類の適切な管理を徹底するためにも保管期間を設定して、保管期間が過ぎた書類は破棄していくようにしてください。必要がないファイルや文書を極力減らすことで文書管理がスムーズになり、必要な書類も見つけやすくなります。
定期的に棚卸を行う
文書は定期的に棚卸をして、必要な書類と不要になって廃棄する書類を振り分けるようにしてください。書類を整理することで保存するためのスペースが削減できるだけでなく、必要な書類を見つけるための手間も少なくなります。
なかには法律で保管期間が決まっている書類もあるため、書類の保管期間を把握したうえで不要な書類を処分しましょう。業務上どうしても残しておかなければならない書類がある場合は電子化することも検討してください。必要な書類がある場所を確実に把握するためにも、書類は電子化して書類管理を一元化するようにおすすめします。
できるだけ電子化する
紙文書を電子データとして保存するペーパーレス化は、さまざまな企業で推奨されています。ペーパーレスを推進すれば、紙での回覧や印鑑もなくすことができます。必要な情報はメールや社内システムによって一瞬で共有することができるでしょう。
今までは資料を印刷して、それを配布する時間や手間、費用がかかっていました。電子化することでそれらのコストを削減して、簡単かつスピーディーに情報共有できるようになります。さらに書類の保存先をクラウド上にすれば、誰でもどこからでもアクセスできる点もペーパーレスの大きなメリットです。
クラウド上にあれば出先や外出先からでも書類を探すことができるため、業務効率もアップするでしょう。紙の文書よりも資料検索もしやすくなります。電子化することによって遠隔地勤務やテレワークに対応しやすくなるため、社員が多様な働き方を選択しやすくなります。
日報管理システムの導入がおすすめ
書類や日報の電子化を推進するなら、クラウド日報管理システムの導入をおすすめします。日報を電子化することでさまざまなメリットがあり、業務効率もアップするでしょう。どのようなメリットがあるのかnanotyのメリットを紹介します。
チーム内での共有がしやすい
日報管理システムを使うと、日報や書類の情報を一元的に管理するため、チーム内でもすぐに同じ情報を共有することができます。また内容によっては閲覧権限の設定もできます。閲覧権限の設定はオフィスドキュメントでは困難なケースもあるでしょう。日報管理システムであれば、管理者が特定の社員しか見られないように、部署内でしか見られないようになどニーズに合わせた閲覧制限を設定することが可能です。
クラウド上の日報ならいつでもどこでも日報を作成可能。インターネットさえつながっていれば、スマートフォンやタブレットからもすぐに確認できるので、短時間で部下からの報告内容をチェックしたいときにも便利です。
管理・集計がしやすい
nanotyでは報告させたい内容をあらかじめテンプレートとして用意することができます。そのため、業務内容に合わせて部下の管理に必要な情報を報告させることが可能です。テンプレートを用意したほうがフリー入力よりも部下が報告内容をまとめやすく、管理者も情報を確認しやすくなります。
さらにnanotyには集計機能もあります。作業工数や作業にかかった時間をグラフでチェックできるため、上司が業務内容や時間を把握可能です。過重労働や業務の偏りを防ぐためにもnanotyの機能が便利です。
部下のモチベーション維持にも最適
nanotyは日報管理ツールであり、コミュニケーションツールでもあります。日報に対していいね!がんばれ!といったリアクションを残す機能があるほか、社員がコメントを残すことができます。日報で書かれた悩みや課題について、解決策をコメントで残すことが可能。社内掲示板もあるので、情報共有も簡単になります。
人間関係の円滑化のためにおすすめなのがクリックして感謝の気持ちをあらわすサンクスポイント機能です。仕事で助けてもらった時やアドバイスをもらった時にサンクスポイントを押すことで、社内のコミュニケーションが活発になります。部下のモチベーションアップや維持にも役立つでしょう。
日報の保管期間と管理方法まとめ
日報は保管期間が法律で定められており、適切な管理が必要な書類です。しかし、紙の日報は上司が確認したり、回覧したりするため管理が困難な場合があります。文書や書類を一元管理するのであれば日報管理ツールを使ってみてください。
日報管理ツールを使うことで、クラウド上に誰でもいつでも日報を作成でき、閲覧も簡単になります。また上司が部下をマネジメントするためのツールとしても日報管理システムは優秀です。日報を使っていない、紙の日報やオフィスドキュメントの日報をメールで提出しているという職場も、日報管理システムの導入を検討してみてください。
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